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薬剤師の採用コストの実際

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2022.10.26

薬剤師の採用に苦労しているという人事担当者さんのお話をよく耳にします。

2003年頃から薬学部の新設が進み、「薬剤師は供給過剰になるのではないか?」と言われてきました。

しかし、現在も薬剤師採用に苦労されている病院や企業は多くあります。

採用難とはいえ、採用活動に使えるコストは限られていますので、採用担当者さんはより効率的に活動を行うことが課題になります。

今回は採用担当者さんの立場に立ち、薬剤師採用までにかかるコストを中心にご紹介していきます。

この記事の目次

薬剤師の採用コストを考える

薬剤師の採用は厳しいのが現状ですが、将来的には、以下に挙げる要素によって薬剤師の求人が減り、薬剤師と企業側の採用バランスがとれてくると言われています。

理由として以下の事が挙げられます。

  • 薬価改定や診療報酬改定による締め付けが厳しく、少人数厳選採用になる。
  • 0402通知による薬剤師以外のスタッフによる業務割合が各社徐々に増えている。(0402通知とは、非薬剤師に薬剤師の業務補助を認めるという内容の通知です。 これにより、調剤薬局事務員の業務範囲が拡大し、雇用ニーズが高まると予測されています。)
  • IT化に伴う業務効率化により薬剤師の労働力が減ってくる。

しかし、高齢化社会が進み、活躍の場も広がっており、需要が伸びてくる可能性もあります。

  • 在宅で療養している患者さん宅を訪問し、さまざまな相談に応じる「在宅療養支援認定薬剤師」としての活躍
  • 患者さん選任の薬剤師として、一人の患者さんを継続的にサポートするかかりつけ薬剤師としての活躍

このように求人が減ってくる分野と、需要が高まってくる分野があり、一概には言えないようです。

薬剤師の転職状況についても、薬キャリ 職場ナビ(エムスリーキャリア株式会社)が調査会社を通じてweb上で行った薬剤師向けの転職動向アンケートでは、実に78%もの薬剤師が転職を経験していたことがわかりました。

薬剤師業界では「転職すること」は珍しいことではないようです。

多くの薬剤師は条件が合う求人が見つかれば、転職してもよいと思っているようです。

採用難である現在も、有効な求人募集を行えば、転職先候補にあげてもらえる可能性があります。

しかし、この求人募集などの採用活動にはコストがかかります。

ここで気になる薬剤師採用までにかかるコストについて触れていきたいと思います 。

薬剤師の採用コストはいくら?

具体的にどのような採用方法があり、どのくらいのコストがかかるのかみていきましょう。

求人方法費用発生のタイミングコスト
転職サイト利用採用手数料(成果報酬型)125~175万円
インターネット広告利用求人掲載費0~180万円
自社ホームページ掲載ホームページ作成時0~100万円
求人情報誌掲載求人掲載時2~40万円
ハローワーク紹介求人掲載時0円

さまざまな求人方法があり、かかるコストにも幅があります。

低コストであれば良いというわけではなく、自社にあった求人方法を選ぶことが大切です。

例えば、知名度の高い企業が自社ホームページに求人を掲載することはメリットがありますが、小さな病院や会社にはお勧めできません。

頻繁に求人を出していることで病院や会社自体の評判が落ちてしまう可能性があるからです。

薬剤師の採用に転職サイトを活用する場合のコストは約125万円〜175万円

様々な求人方法の中で、求職中の薬剤師に人気があるのが転職サイトの利用です。

薬剤師専門にターゲットを絞ってあるサイトが多く、検索しやすいことが大きな要因のようです。

それでは、転職サイトを利用した場合、実際にどのくらいのコストがかかるのか、詳細をみていきましょう。

転職サイトを利用した場合、採用が決定すると手数料が発生する仕組みのサイトが多いです。

手数料は薬剤師の年収の約35%が相場です。

薬剤師の仕事の平均年収は約499万円なので、採用が決定した次点で125万円〜175万円程度を紹介会社に支払うことになります。

ただし、これはあくまで概算です。

適正な採用コストは、そのコストをどのくらいで回収したいかで考えるべきです。

薬剤師はその生産性の高さからコスト回収の早い職種です。

採用担当者の人件費も含め、適性な採用コストを計算して効率のよい採用活動を行ってください。

採用コストを抑える方法は?

採用コストを抑えるためには、採用人数や採用活動期間を明確にしておくことと、事業者と入念な打ち合わせを事前に行っておくことが重要です。

また、各種採用方法では、無料のサービスがある場合が多いので、最大限利用することも採用コストを下げるために有効です。

採用媒体は様々あります。無料の媒体(ハローワークなど)を活用しながら、並行して有料の部分を使い分けて、早期に望む人材・数を採用することがコスト削減に繋がるでしょう。

まとめ

現在の有効求人倍率を見ると、まだ薬剤師の企業側からみた採用難は続いているようです。

待っていれば、求人へ応募者がくるという状況ではありません。

少しでも貴社への応募者が増えるよう、求人方法の選択にも工夫が必要です。

今回の記事を参考にし、貴社の採用活動の予算と実際にかかるコストを考慮し、

最適な採用方法を選択してください。

参考・引用【薬剤師の転職動向アンケート】78%の薬剤師が転職経験者! | 特集 | 薬キャリ 職場ナビ by m3.com

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