医療従事者の採用サイトを作ろう!無料で採用サイトを作るツールもご紹介
2022.08.08
医療従事者の採用には、独自の採用サイトを作ることで、求職者は実際に働いたときのメリットや環境などがイメージしやすくなります。
今回は、医療従事者を採用したいときに作成するサイトを作成する際に、知っておくべきポイント、必要な機能・内容を紹介していきます。
採用サイトの制作イメージを明確にするために、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
医療従事者向けの採用サイトを作るべき理由とは?
医療従事者向け人材紹介会社へ支払う報酬は高額
福祉医療機構(WAM)・全日本病院協会・日本医療法人協会が2020年に公表した「『病院の人材紹介手数料』に関するアンケート」によると、各医療従事者の人材紹介手数料の平均値は以下のとおりになっています。
職種 | 手数料平均額 | 職種 | 手数料平均額 |
薬剤師 | 115万3000円 | 理学療法士 | 88万6000円 |
看護師 | 76万円 | 診療放射線技師 | 78万2000円 |
准看護師 | 67万9000円 | 臨床検査技師 | 74万8000円 |
人材紹介会社ルートで採用した医療従事者の離職率は高い
高額な人材紹介報酬を支払って確保した人材ですが、人材紹介会社ルートで採用した医療従事者の離職率が意外に高いことがわかっています。
職種別に「1年以内の離職率」を見ると、
- 薬剤師:19.1%
- 看護師:20.3%
- 准看護師:41.5%
- 看護補助者:33.5%
- 理学療法士:8.0%
- 診療放射線技師:10.0%
となっています。
参考資料:紹介人材の離職率について1(WAM人材紹介調査3 201005)
自社サイトを使って医療従事者の採用活動を行う方法
本来は人材紹介サービスに依存せず、自社のみで採用活動を行えることが理想です。
自社のサービス内容や理念に深く共感した求職者が応募してくると、定着率が高く、理想的な採用活動が行えます。
最近では、求人媒体から採用情報を探すだけでなく、ネットを利用して直接興味のある病院やクリニックを検索したり、直接医療機関の採用情報を取得する傾向もあるようです。
自院の採用サイトを持つことで、SNSやWEB広告、検索エンジンからのアクセスアップなど求人媒体に依存しない自院での積極的で効果的な採用活動が可能になります。
もし、
- 自社で採用活動を行いたい
- 採用に掛かる費用を長期的な視点で減らしていきたい
などを考えているのであれば、自社で医師採用サイトを作成することも検討してみてください。
医療従事者向け採用サイトの作り方
目的を明確にする
まず、採用サイトを作る際には、目的を明確にする必要があります 。
- 採用人数を増やしたい
- 求職者とできるだけ多くコンタクトをとりたい
- 採用募集していることを広く知ってもらいたい
など、目的を明確にしたサイトを設計します。
まずは、採用に至るまでの求職者の行動を考えてみると
- 求職者が採用ページを見る
- 興味を持つ
- 問合せをする
- 面接する
- 採用
という道筋を辿ります。
採用サイトで目的(ゴール)とすべきところは、3,問合せです。
そのためには、求職者が問い合わせをしやすく、興味関心を持ってもらえるようなサイトを作ることが大切です。
内部設計を考えよう
採用することがゴールとなるサイトを作成する場合、求職者がよく見る(見たくなる)ページを作る必要があります。
すでに自社のホームページがあり、企業情報などを公開しているのであれば、そのホームページはそのまま残しておきます。
そして、新たに医療従事者採用の専用のページを作り、自社のホームページからリンクを飛ばすようにします。
採用専用ページには、最新の求人情報と合わせて、転職を検討している医師の悩みや問題解決方法をブログ記事で紹介します。
SEO(検索エンジン最適化)を考慮する
求職者が「見たい」「知りたい」と思う情報を掲載することで、閲覧される可能性が高くなります。ブログ記事の更新の際は、SEO(検索上位表示のための対策)を考慮する必要があります。SEOを意識した記事を作成することで、Google・ヤフーなどの検索エンジンからの流入が見込め、閲覧されやすくなります。
応募を考える際に、病院やクリニックまでのアクセスや地域を重視する求職者も数多くいます。
例えば、東京、大阪で求人情報を探している医療従事者がWEBで情報を検索する時に、
「看護師求人 東京」「薬剤師求人 大阪」のように、職種+地域名を入れて情報をリサーチします。
Googleの場合、大阪や東京などの地域名を入力しなくても、その地域の求人情報が上位に表示されるようになっています。地域検索で検索結果に上位表示される事は、それぞれの地域で求人情報を探している医療従事者がサイトに訪問してくれるための重要なポイントとなります。
就職・転職活動は求職者の生活スタイルに密接に関わってくるため、求職者は慎重に、自分の生活スタイルや希望に合った病院を探しています。
ブログやインタビュー記事などで、スタッフが働く姿や環境などを写真や動画で具体的に見せてあげたり、ちょっとしたプライベートな面も見せたりすると好印象です。
それと同時に、病院としての方針や取り組み・教育やキャリアプランを明確化し、求職者の目指す方向や目標をイメージさせ、働く意欲を高めるのも大切です。
医師向け採用サイト制作の外注費用の相場
外注する場合は、サイトの立ち上げ・管理を任せることができます。
目的 | 相場 | 発注先 | 制作期間目安 |
安価でまずは作成してみたい | 無料~10万円以下 | 採用サイト構築サービスの利用(自分で作成) | 1週間~1ヶ月 |
必要最低限のコンテンツが揃った採用サイトを作成したい | 10~50万円 | 中小規模の制作会社 | 2週間~1.5ヶ月 |
オリジナルデザインでコンテンツを1から作成したい | 50~150万円 | 中小規模の制作会社 | 1ヶ月~2ヶ月 |
採用管理ツールと連携した採用サイトを作成したい | 150万円以上 | 中小・大手含めた制作会社 | 2ヶ月~4ヶ月 |
ホームページ制作費用の相場は、大体10万円位〜とされています。デザインや機能などにこだわると150万円を超えることもあります。
作成後も管理・維持費用が掛かることが多いので注意が必要です。
多くの場合、サイトの記事カテゴリを変更する、などの細かな設定の変更に数千円〜の費用が掛かります。
なにも設定を変更しなくても、管理費が継続して掛かる場合もあります。
また、サイトを外注して作成しても、記事の更新は自社でするか、別に外注して費用を捻出しなければなりません。
採用サイトを外注する際は維持費、ランニングコストも十分考慮しておく必要があります。
自社で作る(内製)の方法
自社ホームページと同じように、レンタルサーバーを契約し、WordPressというソフトウェアを使用することで、簡単にサイトを作成することができます。
または、現在はもっと簡単に作成できるフリー(無料)ツールがあるので、試してみてもよいでしょう。
『採用サイト作成フリー(無料)ツール一覧』
ツール名 | engage(エンゲージ) | ジョブオプLite | モッピージョブクラウド |
費用 | 無料 | 無料 | 無料(有料プランあり) |
デザイン | テンプレートを使用 | テンプレートを使用 | テンプレートを使用 |
独自ドメイン | 使用不可 | 使用不可 | 使用不可 |
連携している求人サイト | Indeed | Indeed | Indeedモッピーバイト |
採用管理機能 | あり | あり | なし |
多くのフリーツールはIndeedなどの求人専門検索エンジンに自動掲載される機能が付属しています。
自社のみで介護職の採用サイトを作る場合は、チームでサイトを運営していく必要があります。
採用サイトの更新頻度が多い方がより求職者の目に付きやすく、検索エンジンにも評価されます。結果、検索結果の上位に表示されやすくなります。
医療従事者採用サイトの内容と記載しておきたい項目とは?
事業所の概要
求職者がサイトを見たときに、どんな会社なのかがすぐに分かるように、事業所概要を記載しておきましょう。
会社概要の内容として代表的なものは以下の通りになります。
- 会社名
- 代表者
- 所在地
- 資本金
- 事業内容
- 設立
- 従業員数
- 主な取引先
- 主な取引銀行
- 関連会社
- 会社沿革
- ミッション・ビジョン
社員紹介・インタビュー
参考サイト:医療法人尚寿会
求職者が採用サイトを訪問するときに一番見たい部分がこの社員紹介やインタビューの部分だと言われています。どんな職場で、どんな職員が働いているのか気になる求職者は多いものです。
参考サイト:医療法人尚寿会
その他にも先輩方の体験談や、やりがい、ワークライフバランス、この病院を選んだ理由、実際に入ってみた感想、今後の目標、スタッフ間のコミュニケーションについて記載があると親近感を感じやすくなります。
募集情報
現在募集している職種を明記しておきます。
例えば、臨床検査技師であれば、
- ・検体検査
- ・生理検査
- ・健診・人間ドッグ対応
- ・計測
- ・心電図
- ・超音波
- ・採血等
といったように、募集したい職種と具体的に行う業務まで記載しておくと親切ですし、求職者が反応しやすくなります。
募集条件
参考サイト:医療法人尚寿会
せっかくサイトを訪れた求職者に効果的にアプローチするために募集条件はできるだけ詳しく具体的に記載しましょう。
例えば、以下のことを最低記載しておきます。
- 募集職種
- 採用予定人数
- 給与・賞与
- 年間休日日数
- 福利厚生
- 所定労働時間
- 採用実績
詳しく記載しておく方が面接時のミスマッチを防げますので、コスト・労力の削減に繋がります。
まとめ
医療従事者の採用活動を行う際、求人サービスや人材紹介会社に頼るだけでは、高額な報酬を支払う必要があり、採用コストがかかってしまいます。
自社で採用サイトを作成すると、長期的な視点で採用にかかる費用を削減し、採用活動を安定させやすくなります。また、求職者にとっても職場内の雰囲気をつかみやすく、双方にメリットがあるといえます。
自社サイトを作るのはハードルが高そうに感じますが、無料で作成できる便利なツールがたくさんあるので、自社とのマッチングを考慮しながら選んでみてください。
採用サイトでは、求職中の医療従事者が求める情報を効果的に記載し、閲覧数や滞在時間を伸ばす工夫をします。そのためにはペルソナを設定し、採用したい人物像を明確にしておきましょう。
採用サイトを自社で運営する際は、チームを作り、必ずページ閲覧数、ページ滞在時間などを数値化してPDCAのサイクルを回し、改善を図っていく必要があります。
医療従事者の採用活動を開始する前には、メディケア共創基盤にご相談下さい。御社のニーズを丁寧にヒアリングし、最適なサービスをご紹介させて頂き、広告の書き方に関しても最適なものを提示させて頂きます。